大倉邦彦の落款印③-「宇宙心」
- 2025.03.22
「宇宙心」
大倉邦彦は、大宇宙の根源であり、この宇宙の全ての存在を生かし、成り立たせているものを「宇宙心」と呼んでいます。
自著『感想」では、以下のように語っています。
無限の空間に拡る宇宙の偉大も、微細なる電子、原子、よりなり、常に一定の法則に従って運動してゐる。此の神秘的な無限の力、永遠の生命を宇宙心(神)と名づける。吾人の生滅も、宇宙心の支配による。されば吾等は現世の活動に於ても宇宙心(神)の力を体現する事が神に従ふ事であらねばならぬ。(『大倉邦彦の『感想』00097)
落款印「宇宙心」は、作品の右上に押される「関防印(かんぼういん)」「引首印(いんしゅいん)」として、よく用いられています。
「関防印」には座右の銘などが刻印されることが多く、押印することで作品を引き締める役割も果たします。
研究所には、5種類の印章が残っています。