第05回公開講演会(岡倉天心市民研究会共催)/岡倉天心と五浦
第5回公開講演会(岡倉天心市民研究会共催)
岡倉天心と五浦
-
講 師:小泉晋弥(茨城大学名誉教授・美術評論家)
-
日 時:令和元年(2019)11月30日(土) 午後2時~午後3時30分
-
会 場:横浜市大倉山記念館 ホール
-
定 員:40名(入場無料、予約なし当日先着順)
岡倉天心(おかくらてんしん)は明治36年(1903)7月に茨城県五浦(いづら)に土地を購入し、8月には住み始めています。彼が東京を引き払った要因には、個人的事情や社会的状況が複雑にからみ合っています。近年の研究によって、茨城県五浦でなければならなかった理由として、そこに蓄えられていた文化的・社会的・自然的資源がクローズアップされています。それらを確認すると、明治39年(1906)に実施された日本美術院と四画家(横山大観(よこやまたいかん)、菱田春草(ひしだしゅんそう)、下村観山(しもむらかんざん)、木村武山(きむらぶざん))の五浦移転が、天心の突飛な思いつきではなかったことが明らかになるはずです。
『東洋の理想』を出版して海外での活動を目指した天心。洋行帰りの大観・春草・観山。彼等を受入れることで、徐々に発現していた五浦の力が最高に輝き始めたのです。