第10回公開講演会(愛知大学共催)/南関東の戦国時代
第10回公開講演会(愛知大学共催)
南関東の戦国時代
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講 師:山田邦明(愛知大学文学部教授)
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日 時:平成24年(2012)6月2日(土)
戦国時代の神奈川県といえば、小田原を本拠とした北条氏(後北条氏)のことが頭に浮かぶと思います。北条早雲(伊勢宗瑞)が小田原城を手に入れたのが1495年、秀吉の軍勢に攻められて北条氏が滅びたのが1590年なので、北条氏は100年近くにわたって支配を進めてきた戦国大名ということができます。
ただ、北条氏もはじめから相模や南関東一帯を支配していたわけではありません。北条早雲が小田原を手に入れたころ、三浦半島を本拠とする三浦氏(三浦道寸)が勢力を伸ばしていて、また北のほうには河越や江戸に拠点をもつ上杉氏(扇谷上杉氏)がいました。三浦や上杉との戦いを続け、結果的には北条氏が南関東一帯を制圧することになりますが、こうした状況になるまで50年ほどかかっているのです。
この講演では南関東の支配をめぐる北条・三浦・上杉のせめぎあいと、結果的に南関東一帯を統治することになった北条氏の領国支配のありようを、具体的にみていきたいと思います。