第26回大倉山秋の芸術祭参加企画/
第26回大倉山秋の芸術祭参加企画
明治天皇の創られたイメージ-束帯から軍服へ-
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講 師:刑部芳則(中央大学兼任講 師)
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日 時:平成22年(2010)11月5日(金)
日本人の生活と文化は、明治維新を迎えて大きく変わりました。それは、西洋諸外国と同じような制度を政府が取り入れたことによります。明治5年(1872)には、天皇の服装も伝統的な束帯(そくたい)から洋服へと変化しました。明治天皇は歴代天皇のなかで初めて洋服を着た天皇です。
それ以前の天皇の肖像が束帯姿であるのに対し、明治天皇の肖像の多くは軍服姿で描かれています。天皇の服装は軍服に限られていたわけではないのですが、私たちは明治天皇というと軍服姿をイメージしてしまいます。なぜ明治天皇は軍服姿なのか、創られたイメージの謎を解き明かします。