令和5年 大倉山講演会 ~世のために田を耕す-実業家の教育・福祉活動-~
令和5年 大倉山講演会
世のために田を耕す-実業家の教育・福祉活動-
「世のために田を耕す」は、大倉精神文化研究所を創立した大倉邦彦の残した言葉です。"農家の人びとが田を耕すのは、自分で食べるためではなく、世の中のすべての人が生きていけるようにするためである"という意味で、私たち一人一人が私利私欲のためではなく、世のため人のために日々の営みを送ってほしいという願いが込められています。
大倉邦彦は紙問屋の大倉洋紙店など、いくつもの会社を経営して、成功を収めた実業家でした。その一方で、自分は何のために生きているのか、何のためにお金を儲けるのか、儲けたお金をどのように使うべきかを真剣に考えました。そのたどり着いた答えが、企業経営で得た利益を「国家社会を繁栄させる肥料」として使い、「世のために田を耕す」ような人材を育てたいという願いでした。かくして昭和7年(1932)神奈川県横浜市に大倉精神文化研究所を創立するなど、大倉は教育事業や精神文化事業に生涯をかけて取り組みました。
昨今、企業のフィランソロピー(慈善活動、社会貢献活動)やメセナ(文化支援活動)などの必要性が叫ばれ、多くの企業が取り組んでいます。しかし日本国内にも古くから神道、儒教、仏教等の教えから派生した社会貢献活動の考えがあり、江戸時代には石門心学に代表される町人道徳も形成されていました。そして近代日本の実業家の中にも、国内外の思想的背景を元に、様々な社会貢献活動を展開した人物が数多くあげられます。
本年の大倉山講演会は、前年引き続き、大倉邦彦のように、企業経営で成功しただけでなく、社会貢献-教育・福祉活動においても活躍した実業家を取り上げ、それらの人々が、いかなる社会貢献を、どのような思想、理念に基づき実践したのかを学び、その上でそれらを学ぶことの今日的意義について考えることといたしました。
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第1回「世のために田を耕す-大倉邦彦の教育事業と理念-」 終了
講 師:星原 大輔(大倉精神文化研究所研究部長)
日 時:令和5年(2023)3月18日(土) 14時~15時30分 (開場は13時45分)
会 場:横浜市大倉山記念館第1集会室(東急東横線大倉山駅下車、徒歩7分)
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第2回「「親切第一」を掲げた企業家、星一 -星製薬株式会社における教育事業-」 終了
講 師:安士 昌一郎(立教大学助教)
日 時:令和5年(2023)4月15日(土) 14時~15時30分 (開場は13時45分)
会 場:横浜市大倉山記念館ホール(東急東横線大倉山駅下車、徒歩7分)
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第3回「黒澤貞次郎-通信事業と理想の田園都市「吾等が村」の実現-」終了
講 師:岡 茂光(蒲田モダン研究会)
日 時:令和5年(2023)5月20日(土) 14時~15時30分 (開場は13時45分)
会 場:横浜市大倉山記念館ホール(東急東横線大倉山駅下車、徒歩7分)
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第4回「土光敏夫の社会貢献活動」 終了
講 師:兼田 麗子(桜美林大学教授)
日 時:令和5年(2023)6月17日(土) 14時~15時30分 (開場は13時45分)
会 場:横浜市大倉山記念館ホール(東急東横線大倉山駅下車、徒歩7分)
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