第●回大倉山講演会/岡倉天心と横浜
平成15年度後期「横浜の教育と文化」/第1回
岡倉天心と横浜
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講 師:新井恵美子(ノンフィクション作家)
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日 時:平成15年(2003)11月15日(土)
文久2年(1862)岡倉天心は横浜の本町で生まれました。それは横浜港が世界に門戸を開いてわずか三年目のことでした。その頃、横浜では人力車夫でさえ英語を話したそうです。天心も外国の風を一身に受けて成長しました。一方で神奈川新町の長延寺で漢学を学んでいます。
これが天心の教養となって彼の生涯の活躍を支えました。四冊の著作も全て英文で書かれ、「アジアは一つ」の名言も記されています。
西欧に追い付け追い越せと躍起になっている明治政府にとって天心はわけの分からぬ人物でした。「アジアよ誇りを持て」と天心は叫び続けました。横浜が生んだ巨人、岡倉天心の魅力的な人生を知って頂けたらと思います。