第●回大倉山講演会 「温泉の自然と文化」
平成16年度「港北の自然と文化」/第2回
温泉の自然と文化
-
講 師:大山正雄(昭和女子大学)
-
日 時:平成16年6月19日(土)
統計によると、ここ20年来、日本人は1年間に1回以上温泉場に宿泊しています。世界中に、これほど温泉場を訪れる国民は他にありません。また、『日本書紀』にも見られるように、日本人の温泉好きは遠い昔からのものであって、本能的ともいえます。
温泉には、火山に関係するもの(火山性温泉)と、火山に関係しない深層の熱水と、太古の海水に関係したものなどがありますし、火山性温泉にもさまざまな泉質があります。神奈川県は、県西に箱根火山、中央北部に丹沢山地、東に横浜・川崎などの沖積平野から成っていて、いずれの地域でも温泉開発が活発に行われ、さまざまな成因と泉質の温泉を湧出しています。神奈川県は温泉の豊かな地域です。
会場の近くには綱島温泉もありますので、講演では、神奈川県の温泉を例にして、温泉とは何かということや温泉の違いをお話しします。そして、温泉と自然との関係、温泉の歴史や文化について考えてみたいと思います。