第●回大倉山講演会/大倉孫兵衛の目指したもの-起業家の遺言-
平成20年度「横浜錦絵からオールド・ノリタケへ」/第1回
大倉孫兵衛の目指したもの-起業家の遺言-
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日 時:平成20年(2008)10月30日(木)
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講 師:平井誠二(専任研究員)
大倉孫兵衛は、大倉山記念館を建てた大倉邦彦の祖父にあたります。孫兵衛は、大倉邦彦に社会貢献の必要性を説き、将来を託していました。これが記念館建設の始まりです。
大倉孫兵衛は、幕末に裸一貫から商売を始め、錦絵の製作販売から出版業、洋紙問屋へと家業を拡大します。その一方で、森村市左衛門と共に陶器の製造輸出を始め、伝統的な製陶業を近代産業へと発展させ、送電用の碍子製造で日本の近代化に貢献し、水洗トイレの製造により、日本人の衛生観念まで改革しました。
いま企業家のモラルや企業の社会的責任、商売活動の意味などが問い直されています。明治の起業家大倉孫兵衛が次世代を担う若者たちへ託した想いについて語ります。