第●回大倉山講演会/横浜錦絵と版元大倉孫兵衛
平成20年度「横浜錦絵からオールド・ノリタケへ」/第2回
横浜錦絵と版元大倉孫兵衛
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講 師:佐藤美子(川崎市市民ミュージアム)
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日 時:平成20年(2008)11月15日(土)
近代日本の実業界に大きな足跡をのこした大倉孫兵衛は、幕末から明治初期、日本が大きな変革の時を迎えた頃、版元として活躍しています。版元とは、現在の出版社と本屋を兼ねたようなものですが、木版で刷られた本や浮世絵、便箋などを企画し、販売するところです。もともと大倉家の家業は版元だったようですが、大倉孫兵衛は、新しい時代に必要とされる情報を提供する版画を制作し、積極的に販売しはじめます。
当時の出版界をみてみると、役者絵や美人画とともに、横浜錦絵という、いわゆる開化絵が人気を得て、西洋文化を紹介したり、鉄道や銀行、ホテルなどを描いたものなどがたくさんつくられました。こうした作品とともに、大倉孫兵衛の版元としての活動についてご紹介したいと思います。