第●回大倉山講演会/日本とスペイン語圏の昔話の比較-三という数字をめぐって-
平成23年度「昔話に見る人間観、自然観、宗教観」/第1回
日本とスペイン語圏の昔話の比較-三という数字をめぐって-
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講 師:松下直弘(拓殖大学教授)
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日 時:平成23年(2011)4月16日(土)午後2時~午後3時30分
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会 場:横浜市大倉山記念館ホール
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定 員:80名(入場無料、予約なし当日先着順)
「二度あることは三度ある」「三人寄れば文殊の知恵」「仏の顔も三度」「三度目の正直」「三羽がらす」など、わたしたちは数字の三を含む表現をよく使っています。日本の昔話にも、「三枚のお札」をはじめ、三回の繰り返しや三人兄弟、三姉妹の出てくる話がたくさんあります。縁起の良さ、快いリズム、動きと安定感が感じられる「三」へのこだわりと愛着は、日本人に独特のものなのでしょうか。実は、太平洋の彼方にあるメキシコでも、数字の三はとても好まれているようです。「トリオ・ロス・パンチョス」「三つの言葉」「三文化広場」など、三を含む表現がメキシコ社会のいたるところで使われています。
今回の講演では、日本の昔話をスペイン語圏の類話と比較しながら読み、両者の共通した考え方と微妙な相違点を探ってみたいと思います。