第●回大倉山講演会/天心の中の日本と西洋
平成25年度「岡倉天心と異文化交流」/第4回
天心の中の日本と西洋
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講 師:小林亜紀子(早稲田大学非常勤講師)
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日 時:平成25年(2013)6月15日(土)午後2時~午後3時30分
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会 場:横浜市大倉山記念館ホール
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定 員:80名(入場無料、予約なし当日先着順)
横浜で幼少から英語を学んだ天心は、卓越した英語力で欧米はもとより、インドの詩人タゴールをはじめアジアの人々とも親交を結びました。日本に急激な西洋化、近代化の波が押し寄せた明治の時代に天心は、欧米至上主義とは一線を画し、日本に固有の文化を大切にする感覚を一貫して保持していました。たとえば天心の英文著作『茶の本』にも、西洋と東洋は互いに相手の優れたところを学びあうことが大切だという天心の文化観が明瞭に表現されています。こうした天心の意識は、今日のことばでいえば極めて多文化主義的です。西洋と東洋の両方に開かれた天心の文化観を、天心と英語との出会い、フェノロサやラフカディオ・ハーン、タゴールとの出会いなどにも触れながら探っていきます。