第82回大倉山講演会/近代の漢学と社会貢献活動-渋沢栄一と三島中洲の交流から
平成30年「実業家の社会貢献とその理念」/第2回(第82回)
近代の漢学と社会貢献活動-渋沢栄一と三島中洲の交流から-
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講 師:町泉寿郎(二松學舎大學教授)
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日 時:平成30年(2018)4月21日(土) 14時~15時30分
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会 場:横浜市大倉山記念館ホール
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定 員:80名(入場無料、予約なし、当日先着順)
日本資本主義の父と称される渋沢栄一(1840~1931)が遺した長くかつ幅広い足跡は、金融・経済等の実業のみならず、社会福祉・労使協調・民間外交・儒教普及などの社会公共事業にも広がっています。尊攘運動に挺身しながらも一橋慶喜に仕えて渡欧することになった渋沢は、一旦は明治政府に出仕しますが、間もなく下野して実業で成功を収めます。そして古稀(こき)を機に一線を退き、論語と算盤の両立を目指す「道徳経済合一説」を唱道しています。
本講演では、渋沢のこの主張に影響を与えた漢学者の三島中洲(みしまちゅうしゅう)の「義利合一論」や、帰一協会(きいつきょうかい)・斯文会(しぶんかい)などの儒教普及に関する事績を中心に取り上げて、渋沢栄一が行なった社会貢献活動の特色を明らかにします。余裕があれば、東京養育院の安達憲忠(あだちけんちゅう)、日中交流事業の白岩龍平(しらいわりゅうへい)などにも言及します。