蔵書の約4割を占める貴重コレクションは、古文書をはじめとする和装本や研究所の開設に先立ち昭和初期に欧州で購入された洋書、また創立者・大倉邦彦と交流のあった各著名人より寄贈されたものなど、多岐にわたっています。
長い期間、書庫に保存されてきた数々のコレクションを、平成25(2013)年秋のOPAC公開により、あらためて皆様にご紹介できることになりました。(2022年4月現在・16コレクションのOPAC検索が可能)
貴重コレクションの利用方法
ご利用にあたって
- ご利用に関する手続きは、図書館にて受け付けております(カウンター・郵送・FAX・Eメールにて受付)。ご不明の点は図書館へお問い合わせください。
- 資料保全のため、破損又は汚損のおそれのある資料については、利用をご遠慮いただく場合があります。
- ご利用にあたりましては、図書館職員(以下「職員」という)の指示に従ってください。なお、資料を破損又は汚損した場合は、その責任の一切を負っていただきます(ただし災害その他の不可抗力の場合は除く)。
閲覧
- 貴重コレクションは、一度につき10冊以内の資料を館内で閲覧できます。なお、資料の貸出はできません。
- 閲覧を希望される場合は、「貴重コレクション閲覧申請書」[PDF][WORD]に必要事項を記入の上、図書館へ提出してください。カウンター・郵送・FAX・Eメールにて受付けています。
- 申請書は、閲覧希望日の3日前までに申込んでください。資料の貸出はできません。
複写
- 貴重コレクションの複写は、原則として、職員によるデジタルカメラ撮影で行います。資料保全のため、コピー機で資料を複写することは行っていません。
- 複写を希望される場合は、「貴重コレクション複写申請書」[PDF][WORD]に必要事項を記入の上、図書館に提出してください。カウンター・郵送・FAX・Eメールにて受付けています。
- 撮影に時間を要します。2週間から3週間を目安に撮影しておりますので、時間に余裕をもってお申込みください。
- 撮影したデータは、①用紙への印刷、②CD-Rへの複写等の形式でお渡します。希望形式をご相談ください。
※複写料金はこちらを参照してください→複写料金表 - 外部の専門業者による撮影を希望される場合は、図書館へお問い合わせください。
複製物の利用(復刻/翻刻 掲載 展示 放送 その他)
- 刊行物や映像作品、展示等にて、貴重コレクションの複製物の利用を希望する場合は、「貴重コレクション複製利用申請書」[PDF][WORD]に必要事項を記入の上、図書館へ提出してください。
- ご利用にあたりましては、原資料が当館所蔵資料であることを明示し、各成果物1部を図書館へご寄贈ください。
お申込み・お問い合わせ
公益財団法人大倉精神文化研究所附属図書館
〒222-0037神奈川横浜市大倉山二丁目10番1号
電話:045-834-6636(図書館直通)
FAX:045-542-0051
E-Mail:
貴重コレクションのリスト
貴重コレクションは23種類約4万冊に、沿革史資料約10万件を加えた、全24コレクションです。
< 凡例 >
- (イア)(イイ)等の表記...当館独自の分類記号です
- 【OPAC検索可】...図書館OPACで検索が可能で、各資料の詳細情報が見られるコレクションです
- コレクション名にリンクのあるものは、クリックで一覧PDFがご覧いただけます。
- 各コレクションの詳細な説明は、『図書館の貴重コレクション展』資料(平成26年3月改訂版)をご参照ください。
- 1 貴重書(イア)
- 2 古文書古記録影写副本(イイ)
- 3 大名榊原家文庫(ウア1)
- 4 松井等旧蔵文庫(ウア2)
- 5 金沢甚衛旧蔵資料(ウ3)
- 6 タゴール文庫(エ1)
- 7 水野梅暁寄贈書(エ2)
- 8 岩波茂雄寄贈書(エ3)
- 9 根本剛蔵寄贈書(エ4)
- 10 菅礼之助寄贈書(エ5)
- 11 北島亘寄贈書(エ6)
- 12 今泉定助寄贈書(エ7)
- 13 沼田喜雨太郎寄贈書(エ8)
- 14 名古屋大周寺文庫(エ9)
- 15 葛巻常四郎寄贈書(エ10)
- 16 西晋一郎寄贈書(エ11)
- 17 上田䖖寄贈書(エ12)
- 18 服部富三郎旧蔵書(エ13)
- 19 大倉邦彦旧蔵文庫(エ14)
- 20 旧制高等学校文庫(エ15)
- 21 洋書コレクション
- 22 道歌コレクション
- 23 和装本コレクション
- 24 研究所沿革史資料
貴重書(イア)
- 約340冊 【一覧リスト】【OPAC検索可】
- 大倉邦彦と秘書原田三千夫が大正15(1926)年からの欧州視察の際、現地の古書店で購入した洋書の一部と、昭和初期に日本の古書店で購入した資料とで構成されているが、寄贈書も一部含まれている。
古文書古記録影写副本(イイ)
- 約280点760冊 【一覧リスト】【OPAC検索可】
- 昭和4(1929)年から13(1938)年までの10年間にわたり、東京帝国大学史料編纂所内に研究所附属の副本作製部を設置し、筆写した和書。神社・仏閣・旧家所蔵の古書、古記録及び図書の副本である。
大名榊原家文庫(ウア1)
- 和書・漢籍約4,000冊 【一覧リスト】【OPAC検索可】
- 榊原家歴代当主のうち、特に三代目榊原忠次の蔵書を中心とする。寛永・正保期の写本『神皇正統記』などの和書や、清朝以降の漢籍など。榊原家より購入。
松井等旧蔵文庫(ウア2)
- 約4,000冊
- 松井等(1877年~1937年)は、東京生まれの東洋史学者です。東京帝国大学史料編纂掛(後の史料編纂所)から國學院大学の教師となり、61 歳で亡くなるまでその職にありました。(詳細は、『図書館の貴重コレクション展』資料(平成26年3月改訂版)をご参照ください。)
金沢甚衛旧蔵資料(ウ3)
- 約510点 【一覧リスト】【OPAC検索可】
- 古文書研究家として有名な金沢甚衛氏旧蔵の資料。人別帳・御用留・布告類に加えて、『正親町實連賀茂伝奏記』、遠山金四郎の役宅日記などがある。
タゴール文庫(エ1)
- 原書約160冊、日本語文献約100冊 (デジタルアーカイブにて公開)【一覧リスト】 【OPAC検索可】
- インドの詩聖でノーベル文学賞受賞者のR・タゴールが、大倉邦彦邸滞在の礼として寄贈した、ベンガル語版・英語版のタゴール著作が中心。原書はOPACにて全点デジタルアーカイブを公開中。
水野梅暁寄贈書(エ2)
- 全6冊 【一覧リスト】【OPAC検索可】
- 水野梅暁 (1877~1949年)は、広島県出身の、浄土真宗本願寺派の僧侶です。東亜同文書院の第1期生であり、大倉邦彦の2年先輩になります。大正13年(1924)に『支那時報』を創刊し、翌年には東京で東亜仏教大会を開くなど、日中の文化交流につくしたことでも知られています。(詳細は、『図書館の貴重コレクション展』資料(平成26年3月改訂版)をご参照ください。)
岩波茂雄寄贈書(エ3)
- 岩波書店の創業者として知られる岩波茂雄(1881~1946年)からの寄贈図書です。大正12年(1923)から昭和初年にかけての岩波書店刊行物で、その範囲は人文科学・社会科学・自然科学と、多岐にわたっています。(詳細は、『図書館の貴重コレクション展』資料(平成26年3月改訂版)をご参照ください。)
根本剛蔵寄贈書(エ4)
- 根本剛蔵(不詳)とは、昭和6年(1931)2月に大倉邦彦から『感想(其七)』を寄贈された田園都市株式会社(東急の前身)の根本剛蔵と同一人物と思われます。この人物は、五島慶太が逓信省から武蔵電気鉄道(東急の前身)に入社させた人たちの1人です。(詳細は、『図書館の貴重コレクション展』資料(平成26年3月改訂版)をご参照ください。)
菅礼之助寄贈書(エ5)
- 全65点 【一覧リスト】【OPAC検索可】
- 菅礼之助(1883~1971年)は、秋田県雄勝町(現湯沢市)出身で、帝国鉱業開発社長や石炭庁長官、東京電力会長、日本原子力産業会議長などを歴任し、戦前戦後においてエネルギー産業をけん引した実業家です。(詳細は、『図書館の貴重コレクション展』資料(平成26年3月改訂版)をご参照ください。)
北島亘寄贈書(エ6)
- 全70点 【一覧リスト】【OPAC検索可】
- 北島亘(生没年未詳)による寄贈図書です。北島亘についての詳細は不明ですが、ペンシルヴァニア州の神学校やアリゲニー大学などで神学、哲学を学んだ後、日本に帰国し、ユニテリアン・ミッションの教師、日本銀行員を経て大正期以降は東京株式取引所取引員になった人物と推測されます。(詳細は、『図書館の貴重コレクション展』資料(平成26年3月改訂版)をご参照ください。)
今泉定助寄贈書(エ7)
- 全41冊 【一覧リスト】【OPAC検索可】
- 今泉定助(1863~1944年)は、宮城県出身の古典学者、神道思想家、教育者です。前名は定介。明治神宮奉斎会会長、日本大学皇道学院院長、東洋文化研究所講師などを歴任しています。(詳細は、『図書館の貴重コレクション展』資料(平成26年3月改訂版)をご参照ください。)
沼田喜雨太郎寄贈書(エ8)
- 沼田喜雨太郎(生没年未詳)は、昭和4年から13年(1929~38)まで図書謄写係として大倉精神文化研究所に雇用されており、東京大学史料編纂所内に設置されていた副本作製室で働いていました。(詳細は、『図書館の貴重コレクション展』資料(平成26年3月改訂版)をご参照ください。)
名古屋大周寺文庫(エ9)
- 全4,056冊 【一覧リスト】【OPAC検索可】
- 江戸初期から明治初期の仏教各宗派の教義・教典など仏教関係の木版本。名古屋大周寺から一括寄贈されたもの。神谷大周の旧蔵書で、海雲蔵書の蔵書印が押されている。
葛巻常四郎寄贈書(エ10)
- 葛巻常四郎(生没年未詳、1936 年没か)は、昭和4年(1929)3月から昭和11年(1936)5月まで、図書謄写係として大倉精神文化研究所に雇用されていました。(詳細は、『図書館の貴重コレクション展』資料(平成26年3月改訂版)をご参照ください。)
西晋一郎寄贈書(エ11)
- 全92冊 【一覧リスト】【OPAC検索可】
- 西晋一郎(1873~1943 年)は、鳥取県出身の倫理学者です。京都帝国大学の西田幾多郎と共に“両西”と呼ばれ、倫理哲学界の重鎮でした。(詳細は、『図書館の貴重コレクション展』資料(平成26年3月改訂版)をご参照ください。)
上田䖖 寄贈書(エ12)
- 全64冊 【一覧リスト】【OPAC検索可】
- 上田䖖(生没年不詳)は、退役陸軍中佐だった人物で、当研究所への蔵書寄贈は、古川慈良 氏の紹介によるものであったことがわかっていますが、詳細は不明です。(詳細は、『図書館の貴重コレクション展』資料(平成26年3月改訂版)をご参照ください。)
服部富三郎旧蔵書(エ13)
- 約280点440冊 【一覧リスト】【OPAC検索可】
- 広島高等師範学校教授、服部富三郎の旧蔵書。山崎闇斎学派関係資料で江戸時代の漢籍が中心。浅見絧斎ほか名古屋出身の崎門学派の写本・刊本が多い。
大倉邦彦旧蔵文庫(エ14)
- 和書約2,600冊、洋書・雑誌約200冊 【OPAC検索可】
- 大倉邦彦の蔵書で、仏教哲学、禅などに関する宗教書が多く含まれる。社会教育書や時代を反映した思想関連書も多い。(目録PDFは下記参照)
旧制高等学校文庫(エ15)
- 約2,200点
旧制高等学校資料保存会が収集した明治以降の教育制度・学校史・寮史など各種の旧制高等学校資料からなり、特異な資料群を形成している。(目録PDFは下記参照)
洋書コレクション
- 大倉邦彦は図書館建設を思い立つと、各分野の専門家に集書リストの作成を依頼し、自身は大正 15 年(1926)秘書の原田とともに欧州へ図書館や教育施設などの視察へと旅立ちます。その際、海外で直接買い付けた 8,600 冊の洋書がコレクションの始まりです。その後も増加し、現在では約 9,000 冊になっています。
道歌コレクション
- 全112冊 【一覧リスト】【OPAC検索可】
- 道歌とは、道徳・教訓などを主たる内容とする和歌のことです。大倉精神文化研究所では、平成5年より14年(1993~2002)まで、道歌資料の収集と研究を行いました。その時収集した道歌関係の和装本コレクションです。この他に、洋装本(一般図書)や複製本(沿革史資料)も多数収集しています。研究成果は、『道歌 心の姿見』と『道歌 心のうつし画』の翻刻・解説本とて刊行しました。
和装本コレクション
- 【OPAC検索可】
- 大倉精神文化研究所附属図書館では、近世から近代にかけて出版された和装本や古文書をたくさん所蔵しています。それらの中には、古書店からの購入や寄贈等によって数冊、数十冊単位で逐次受入を行い、一般図書と同様に分類、配架してきたものがあります。それらの和装本や古文書類も大変貴重な資料です。本コレクションはそのような和装本や古文書を一括して登録したものです。(詳細は、『図書館の貴重コレクション展』資料(平成26年3月改訂版)をご参照ください。)
研究所沿革史資料
- 約10万件 【一部OPAC検索可】
研究所の設立時から現在に至るまでの関係資料や、大倉邦彦に関する資料。書籍、設計図、写真、書簡など多岐にわたる。令和4(2022)年4月現在50,692件をOPAC公開中。
(随時更新中ですが、OPACに反映されていない沿革史資料も研究所内で検索できます。お問い合わせください。)
大倉邦彦旧蔵文庫(エ14)、旧制高等学校文庫の目録PDF
この2コレクションの目録は、『大倉邦彦旧蔵書目録 和書』『旧制高等学校文庫目録 付 六高山岡望関係目録』(新訂3版)の名称で当研究所から出版しています。これらの目録をPDF化しましたので、所蔵内容の確認にご活用ください。
『大倉邦彦旧蔵書目録 和書』(平成4年3月発行)デジタルアーカイブ
『旧制高等学校文庫目録 付 六高 山岡望関係目録』(新訂3版 平成6年3月発行)デジタルアーカイブ
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