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大倉精神文化研究所
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【新着図書より】3月上旬のおすすめ

2023.02.25
  • 新着本

3月上旬公開の新着図書より、おすすめの4冊をご紹介します。

1『ボストン美術館富田幸次郎の五〇年 -たとえ国賊と呼ばれても』 橘しづゑ 著 (請求記号:289.1-ト)  ボストン美術館.jpg

東洋美術の宝庫と言われるボストン美術館。富田幸次郎は、そのアジア部長を戦前、戦中、戦後の32年間にわたって務め、「岡倉天心の最後の弟子」とも伝えられているが、日本では経歴、業績など不明な謎の人であった。著者は富田の生涯を詳らかにし、アジアとアメリカの友好関係に果たした役割を明らかにした博士論文を書いた。それを基に読みやすく書き直されたのが本書である。

2『若く逝きしもの』 フランス・エーミル・シッランパー 著 阿部知二 訳 (請求記号:993.6-シ)  若く逝きしもの.jpg 

1939年にノーベル文学賞を贈られたフィンランドの作家シッランパ-の代表作。フィンランドの激動の時代、過酷な運命に翻弄されながらも、北欧の大自然を慈しみ、人を愛し、ひたむきに生きた少女シリヤの物語。本書のタイトルの美しい響きが全編に流れる名訳。筑摩書房1953年刊の復刊です。

3『古代万葉の歳時記』 東茂美 著 (請求記号:911.1-ヒ)  古代万葉の歳時記.jpg

『万葉集』研究の大家 東茂美が、『万葉集』を読むだけではわからない万葉びとの暮らし十二カ月を読み解く。年中行事の作法や儀式など、四季の風物に彩られた万葉びとの日々を歌で味わいながら、その生活や習俗を丁寧に解説している。ちなみに3月の章題は「雄略の采菜歌」。

4『印刷文化の黎明 -インキュナブラからキリシタン版まで』 下園知弥, 勝野みずほ 編 (請求記号:022.3-シ)  印刷文化の黎明.jpg

グーテンベルクが活版印刷術を発明・実用化した15世紀中頃から1500年までに出版された印刷物を「インキュナブラ」と呼ぶ。写本から印刷本への過渡期に刊行されたため、冒頭の頭文字の強調や装飾、手作業での彩色など、写本文化の伝統を残している。本書は、西南学院大学博物館の企画展の図録である。カラー写真とその解説が充実している。

 

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