【新着図書より】4月上旬のおすすめ
- 2023.04.01
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- 新着本
4月上旬公開の新着図書より、おすすめの4冊をご紹介します。
1 『戦争日記 -鉛筆1本で描いたウクライナのある家族の日々-』 オリガ・グレベンニク 著 (請求記号:986-ク)
2児の母である絵本作家が記す、地下室での避難生活から国外脱出までの実体験。鉛筆で描いた走り書きのような絵と文章から、差し迫った状況下の生々しい緊迫感が伝わってくる。現在のウクライナで出版が困難なため、写真データとして送付し、最初に韓国語で出版された。日本語版の本書は、ロシア語で記された元の原稿をそのまま残し、日本語訳を付けている。
2 『その悩み、エピクテトスなら、こう言うね。 -古代ローマの大賢人の教え-』 吉川浩満,山本貴光 著 (請求記号:131.5-ヤ)
エピクテトスとは1~2世紀、帝政ローマの時代に奴隷の子として生まれ、後に開放されて哲学者となったギリシア人。エピクテトスは著書を残さなかったが、弟子が自分のメモを基に言行録『人生談義』を記した。モンテーニュ、パスカル、夏目漱石らも愛読したという。エピクテトスを心の師とする著者二人が、『人生談義』を基に、対話形式で楽しくわかりやすく考え方を伝える本。
3 『ランプ小屋の魔力 -鉄道プチ煉瓦建築がおもしろい!-』 笹田昌宏 著 (請求記号:516.5-サ)
「ランプ小屋」とは、鉄道で使用する油類を保管するための倉庫。まだ客車に電灯が装備されておらず、車内の照明をランプに頼っていた明治時代、この小屋でランプの燃料の灯油を保管し、ランプへの補給、ランプの整備も行っていた。現在に残る煉瓦造りのランプ小屋を歴史的建造物としてカラー写真と共に紹介する。併せて煉瓦ア-チ橋も収録。
4 『キャンパスの戦争 -慶應日吉 1934ー1949-』 阿久澤武史 著 (請求記号:377.2-ア)
1934年に「理想的学園」として開かれた慶應義塾、日吉キャンパス。戦争の時代に翻弄され、学生を戦場に送り出す場となり、帝国海軍の中枢機関がここに陣取った。空襲で校舎も日吉の街も燃え、戦後は米軍に接収され、学びの場を取り戻すのにさらに4年を要した。本書は、日吉校舎の建設から接収解除まで、校舎で起きた出来事、人、記録された言葉を追い、キャンパスの15年間の歴史を描いた。戦争遺跡「日吉台地下壕」についても研究成果を収載。