【新着図書より】2月上旬のおすすめ
- 2023.02.02
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- 新着本
2月上旬公開の新着図書より、おすすめの5冊をご紹介します。
1 『十二世紀のアニメーション -国宝絵巻物に見る映画的・アニメ的なるもの-』 高畑勲 著 (請求記号:721.2-タ)
世界中でもてはやされる日本のアニメ。マンガやアニメがどうして日本でこんなに盛んなのか。「平成狸合戦ぽんぽこ」などのアニメーション監督高畑勲は、そのルーツを平安時代の絵巻物に求めた。「信貴山縁起絵巻」「伴大納言絵詞」などの連続式絵巻を全編カラー収録し、動きの魔術のしくみを解き明かしていく。
2 『琉球の富』 柳宗悦 著 (請求記号:750.2-ヤ)
琉球王国として独自の文化を形成した沖縄。1938年に初めて訪れた柳宗悦は、工芸品ばかりでなく、建物や人、暮らしぶりにいたるまで、すべてが美しい島々に魅了され、調査・蒐集を行った。しかし、その美の王国は1945年の沖縄戦で灰燼に帰してしまう。柳の格調高い筆致により、失われた琉球がよみがえる。貴重な記録写真(残念ながらモノクローム)も多数収録。
3 『音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む -プリチュワからカピチュウ、おっけーぐるぐるまで-』 川原繁人 著 (請求記号:801.1-カ)
人はどうやって声を出しているのか?子育て真っ最中の言語学者が解き明かす、最も身近で不思議な音とことばの世界。「かわいすぎる言い間違い」のナゾが解ける!ちなみに音声学は言語学の1分野で、人間が舌と唇を動かして発する「音声」を研究対象とする学問。
4 『奈良絵本・絵巻 -中世末から近世前期の文華-』 石川透 著 (請求記号:022.39-イ)
だれもが見たことがあるのに、その名はあまり知られていない「奈良絵本・絵巻」。絵と言葉で構成されるこの肉筆の絵本や絵巻は、中世末から近世前期にさかんに制作され、大名家に伝わる優品から粗末なつくりのものまで、御伽草子ものはもちろん、伊勢、源氏、百人一首から枕絵まで、広く多様な作品を含む。研究を主導してきた著者が、最新の研究成果も含め基礎から説き起こす奈良絵本・絵巻の豊穣な世界。
5 『MAKINO-生誕160年 牧野富太郎を旅する』 高知新聞社 編 (請求記号:289.1-マ)
牧野富太郎。小学校中退、独学孤高の植物学者。日本の植物学の基礎を築いた。北は利尻島から南は屋久島までを自らの足で旅し、出会った植物をひとつひとつ調べて、約40万点の標本を収集、それらに基づいて約1500種類もの植物を命名した。高知新聞の記者が、そんな牧野の旅の跡を歩き、牧野にゆかりのある人々から話を聞いて、その喜怒哀楽に満ちた生涯を紐解く1冊。