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大倉精神文化研究所

横浜市港北区地域の研究

第1回 地域のシンボル"大倉山記念館"

2016.04.15

文章の一部を参照・引用される場合は、『わがまち港北3』(『わがまち港北』出版グループ、2020年11月)を確認の上、その書誌情報を典拠として示すようお願いいたします。


 地域のシンボルとして親しまれている大倉山記念館は、2016年4月9日で建物が出来てから満84年を迎えました。建て主は大倉邦彦、設計者は長野宇平治。工事は竹中工務店が担当しました。この建物の柱は、上が太くて下が細くなっています。他にも円盤が並んだ装飾などが特徴的です。これは、長野宇平治がプレ・ヘレニック様式と名づけたデザインです。プレ・ヘレニック様式の建物は、世界中に大倉山記念館1つだけといわれています。

 大倉邦彦は、大倉精神文化研究所の本館としてこの建物を造りましたが、邦彦の死後、1981年に研究所から横浜市へ寄贈され、1984年に市民利用施設としてオープンしました。

 横浜市は1991年に建物だけを指定文化財としましたが、実は館内にある家具類も文化財に匹敵するものが沢山残っています。机やイスなどで、創建当初からあるものは建物と同じデザインで作られているのです。注意して見てみると面白いですよ。

 指定管理者が、今年の4月から日比谷花壇・西田装美共同事業体に替わり、新しい自主企画も次々に始まっています。期待がふくらみます。(S.H)

(2016年4月号)

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