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大倉精神文化研究所

横浜市港北区地域の研究

第43回 ラグビーワールドカップ記念 ─地域の外、その1─

2019.10.15

文章の一部を参照・引用される場合は、『わがまち港北3』(『わがまち港北』出版グループ、2020年11月)を確認の上、その書誌情報を典拠として示すようお願いいたします。


 ラグビーワールドカップで日本中が盛り上がっているので、その小ネタを少々。
 準決勝第一試合と決勝戦の会場は、横浜国際総合競技場です。スポンサーの関係で、正式には日産スタジアムとは言えません。競技場は小机町と鳥山町にまたがって建設されています。正面玄関となっている西ゲートは鳥山町ですが、競技場の住所は小机町です。サッカーとラグビーの両ワールドカップの決勝戦会場となった競技場は、フランスのスタッド・ド・フランスに続いて、なんと世界で2例目です!
 慶應義塾大学日吉キャンパスのラグビー場は、日吉ではなく下田町にありますが、そのグラウンド脇には1943年に建てられた「日本ラグビー蹴球発祥記念碑」があります。1899年に慶應義塾のイギリス人教員が友人の田中銀之助とともに(当時は下田町のグラウンドは無いので、おそらく三田のグラウンドで野球部の)塾生に指導したのが、日本人によるラグビーの事始めです。
 一方、横浜在住の西洋人たちは1866年に横浜フットボールクラブを設立し、73年にはアジア初のラグビー国際試合を開催しました。そうした縁から、今回のワールドカップを記念して、中区山下町公園に今年(2019)9月「"日本で最初のフットボール(ラグビー)発祥地 横浜"記念碑」が建てられました。
  横浜は、特に港北は、ラグビーととても縁が深いですね。(S.H)      

(2019年10月号)

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